牡蠣の旬・rのつく月
牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど、栄養豊富なうえ、生でもおいしく食べられ、焼いたり、鍋にしたりとどんな調理方法でも違った味わいでおいしく食べられます。
そんな牡蠣ですが、欧米では「Rがつかない月には食べてはいけない」と言われています。
Rがつかない月とは、5月~8月のことです。
その理由は、夏は牡蠣の産卵期なので、牡蠣の旨みのひとつであるグリコーゲンが産卵のため使われてしまい、身が細くなり、牡蠣本来の風味や食感が損なわれてしまうからです。
しかし、そういわれる牡蠣は「真牡蠣」のことであって、日本でとれる「岩牡蠣」は7月~9月は旬といわれています。
全ての牡蠣が「Rのつく月」ではないと食べてはいけない、おいしくないというわけではないのです。
牡蠣の旬・5月
では、牡蠣の旬はいつになるのでしょうか。
「海のミルク」といわれる牡蠣ですが、食用として出回っているものは2種類あります。
真牡蠣と岩牡蠣です。
見た目は同じように見えますが、それぞれの旬は違うのです。
真牡蠣の旬は、Rのつく月の9月~12月です。
真牡蠣は夏に産卵するので、身が細くなり、味が落ちてしまいます。
産卵を終え、栄養を蓄え始めた秋口からおいしくなってきます。
もうひとつの岩牡蠣は、真牡蠣とは逆に夏になります。
岩牡蠣も夏に産卵するのですが、栄養を蓄えながら、少しずつ産卵するので、産卵期にうまみが増すのです。
岩牡蠣の旬は5月~8月になります。
岩牡蠣は真牡蠣とは違い、冬になると栄養が少なくなり、水っぽい味になってしまいます。
牡蠣の旬・関西
関西屈指の牡蠣の養殖産地は兵庫県赤穂市です。
真牡蠣の養殖地をして知られています。
赤穂の牡蠣のシーズンは、11月~3月ごろまでです。
その中でも1月~3月は、海水温も下がり、牡蠣は栄養を体に貯めこもうとするので、身も大きくなり、旨味も増してきます。
赤穂市では、毎年12月14日に「赤穂義士祭」が開催されます。
祭りに合わせて、出かけるのもおすすめです。
京都の舞鶴市は、天然の牡蠣の産地です。
夏は岩牡蠣を、冬は真牡蠣がとれる地域です。
舞鶴湾は三方を山に囲まれているので、ミネラル分豊富な川の水が流れ込んでくるので、プランクトンが大量に発生し、濃厚な味の牡蠣になります。
牡蠣の栄養成分表
牡蠣は「海のミルク」といわれますが、その理由は人が必要とするほとんどすべての栄養素を含んでいるからなのです。
グリコーゲン、必須アミノ酸、ビタミンB1、B2、B12、ミネラルなど栄養素とタウリンなどの機能性成分が豊富です。
特に亜鉛の含有量は、他の食品に比べ圧倒的に多いです。
牡蠣には、疲労回復効果、動脈硬化、肝臓病、心臓病などの生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。
牡蠣の栄養・食べ過ぎ
旬の時期には、牡蠣の食べ放題のイベントも多く開催されています。
栄養豊富な牡蠣ですが、食べ過ぎには注意していただきたいのです。
牡蠣は栄養豊富ですが、その中でも亜鉛の含有量が多い食品です。
日本人の食生活では不足しがちな亜鉛なので、意識して摂りたい栄養素です。
亜鉛が不足すると、骨粗鬆症、味覚障害、男性機能の低下などのリスクが高まります。
しかし、摂り過ぎもよくないのです。
亜鉛を摂り過ぎることで、短期的には、頭痛、めまい、全身のだるさ、発熱、嘔吐などの症状が見られることがあります。
長期的な摂り過ぎには、毛が抜ける、貧血、肌の老化などの症状が見られることがあります。
一時的であっても、牡蠣の食べ過ぎはよくないのです。
亜鉛の1日の必要量は、成人男性で12㎎、女性で10㎎です。
牡蠣1個の亜鉛含有量は約2.6㎎なので、成人男性では5個、女性では4個が目安量となります。
また、亜鉛の1日許容摂取量は30㎎となっているので、約12個が上限値になります。
牡蠣好きの方なら、一度に20個くらい平気で食べてしまう方もいます。
個人の体質やその日の体調によっても変わってきますが、食べ過ぎには注意して下さい。
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