イタリアワインの格付け・DOP
イタリアは世界最大のワイン生産国です。毎年大量のワインが生産されますが、質のよいものを保護するために、法律によりいくつかの等級に分類して管理しています。
ワインには格付けがあり、一般的に格が高いワインは風味がよく、高品質であると言われています。
そのため、ワインの格付けはおいしいワインを飲みたい消費者の目安になっています。
イタリアワインの格付けの中で、最も上位に位置づけられる格付けが「DOP」です。
以前は4つの格付けに分類されていましたが、2009年EU法制定後より、「DOP」「IGT」「VINO」の3つに分類されています。
DOPワインは、特定の地域のブドウを100%使用し、生産されたもので、熟成期間やアルコール度数など定められた基準を満たした高品質のワインです。
イタリアワインの格付け・VSAQ
イタリアワインにはスプマンテと呼ばれるものがあります。
この「スプマンテ」とは、イタリアで作られるすべてのスパークリングワインのことを言います。
スプマンテにはVSQ規格が表記されていることが多いです。
このVSQとは、「Vini spumante di quality」のことで、スプマンテは有効アルコール度数が10%以上でなくてはならないのです。
そのための表記が「VSQ」となります。
V.S.A.Q.格付けは Vino Spumante Aromatico di Qualita( ヴィノ・スプマンテ・アロマティコ・カリタ)。
VSQは有効アルコール度数(加えられたシロップ中のアルコールも含む)は10%以上ですが、アロマティックタイプは6%以上と引き下げられます。
イタリアワインの人気ロッソイブレオ・グルフィ
「ロッソイブレオ・グルフィ」は、フランスのブルゴーニュの赤ワインを連想させるような高級感のあるイタリアワインです。
シチリア島で生まれた赤ワインですが、パリ育ちのオーナーが作り出したものなので、繊細なフランスの赤ワインと、シチリアの陽気で力強いワインがマリアージュし、芳香な香りが特徴となっています。
飲み口は辛口ですが、エレガントな口当たりで、イタリアワイン初心者にもおすすめとなっています。
イタリアワイン・アマローネの意味
「アマローネ」は、イタリアで作られる最高級ワインといわれています。
イタリアのヴェネト州ヴェローナ地区で、限られた生産者がごく少量だけ生産していたので、かつては王侯貴族しか口にできなかったと言われる稀少な銘柄です。
イタリア語で「アマローネ」は苦味という意味です。
その名のとおり、陰干ししたブドウを発酵させる伝統製法によって生み出されるこのワインは、妖艶な香りとワインの質の高さ、チョコレートを思わせる苦味が渾然一体となっており、なんとも言われぬ高級感のある味わいとなっています。
アマローネの伝統製法は、完熟させたブドウを3~4か月陰干しし、エキスを凝縮させるアパッシメントと呼ばれる工程で糖度の上がったブドウを発酵させて作ります。
アパッシメンは手間のかかる作業のうえ、この作業によりブドウの重量が減るため、他のワインに比べ、生産量が少なく、稀少性の高いものになっています。
そのため、世界のワイン愛好家が求めてやまないワインなのです。
イタリアワインと料理の強化書
日本ソムリエ協会から「イタリアワインと料理の強化書」という本が販売されています。
この本は、日本ソムリエ協会の会員誌に連載されていたものを系統的にまとめ、さらに情報を追加したものです。
イタリア料理界をけん引するトップシェフやソムリエとのコラボ企画となっています。
イタリア全20州の郷土料理とともにその地域の品種を使ったワインが紹介されています。
料理とワインの歴史的背景も知ることができ、イタリアワインと料理についての欲しい情報が一目でわかるようになっています。
その州のプロフィールとともに郷土料理の特徴が記されています。
ワインも代表的なブドウの品種とワインが地図でも表記されているので、ワインの産地は分かりやすくなっています。
イタリアの食とワインの造詣が深まる一冊となっています。
ソムリエだけではなく、イタリアの食とワインが大好きな方にはおすすめです。
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